かながわ生き活き市民基金


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市民ライターによる取材(2019年度)

第11回福祉たすけあい基金 贈呈式&第5回エラベル報告会報告

 

 6月29日、第11期「福祉たすけあい基金」と第5期「エラベル」の贈呈式・報告会が新横浜オルタ館でおこなわれました。第11期の「福祉たすけあい基金」は、活動の立ち上げや活動初期の基盤づくりを、最長3か年にわたって応援するスタート助成。市民からの月100円の寄付を原資として、子ども、高齢者、外国人、障がい者等を支援する活動に助成を行っています。

 今回選ばれた14団体は約半数が助成複数回の団体で、半数が居場所づくりの活動団体という特徴がありました。

助成歴3回目となるのは、ひきこもり当事者グループ「ひき桜」㏌横浜。同じような経験をした人が、お互いに支え合う“ピアサポート学習プログラム“の開発、実践、パッケージ化へ至る過程で、「福祉たすけあい基金」が役立ったと報告があり、今後のプログラムの普及に期待が生まれました。

 NPO法人肺がん患者の会「ワンステップ」は初助成団体です。これから始まる「中学校でのがん教育の全面実施」や患者同士の支え合いへの貢献を熱く語ってくれたのは、自身が患者であり代表の長谷川さん。

 つづいて、事業指定助成プログラム「エラベル」3団体の報告。「エラベル」は助成原資がなく、活動に共感する方からの寄付をクラウドファンディング形式で募集します。一定期間にSNSなどさまざまな広報活動をおこない「ゼロ」から寄付を募るプログラムです。 特定非営利活動法人「川崎市民石けんプラント」、NPO法人ワーカーズコレクティブ協会、「お福わけの会」から力強い活動の報告がありました。

 最後に、助成団体同士の名刺や情報交換など、歓談をしながら活動のヒントを共有する有意義な時間が設けられました。一人ひとりの100円の寄付が、助成団体の活動のおおきな原動力となり、様々な“つながり”への貢献など、基金の意義を実感する会となりました。

市民ライター 真壁 尚子

 

 

NPO法人みんなの居場所よこすか「み~なの家」(横須賀市)

~出会いがある、癒しがある、みんなで自在に使える、みんなの居場所~

「み~なの家」は京急久里浜駅から徒歩5,6分の住宅地の中にあります。代表の木下青子さんは長く生活クラブの組合員リーダーとして活動されてきました。よこすか生活館「ゆめかん」での活動経験を通して、「生活クラブの中だけでなく、もっと地域に開かれた誰もが自由自在に使える居場所が欲しい」と思うようになったそうです。そして5年ほど前から同じ思いの仲間と居場所の検討会を開き、2018年10月ついにみんなの居場所「み~なの家」をオープンしました。「み~なの家を始めてから、今まで会えなかったような人との新しい出会いがあり、嬉しく思っています」と木下さんはお話されていました。

 「み~なの家」ではコミュニティカフェの他にも講座を開催したり、「なかよし食堂」の日があったり、貸室、メッセージボックスなどの事業も行っています。定年になった男性がご自分の居場所としてコーヒーを飲みに通ってきたり、お子さん連れの方が持参したお昼ごはんを食べながら休憩していったり、忘年会のためにキッチンやお部屋が使われたりなど、徐々に、地域に認知され始めているようです。

「人との関わり合いが少なくなってきた現代社会にあっても、礼儀を守りながら、近隣の方々との関わりあいを広げていきたい」と木下さん。また「ここに参加だけでなく参画してくれる人を増やしていきたい」と今後の展望を語ってくれました。

「み~なの家」は、まさに誰もが「こんな場所があったらいいな」を実現したような場所でした。まず自在に使える空間があって、皆で塗ったという漆喰の壁や、杉の床、オープンになっているキッチン、全てが訪れる人を温かく迎えてくれます。皆で使う自分の家、地域の安全地帯、「み~なの家」はそのような居場所だと思いました。

市民ライター 種田 泉

 

 

ワーカーズ・コレクティブ びすけっと

 待機児童を多数抱える川崎市高津区で、「地域に必要な子育て支援を行いたい」と2017年9月に認可外保育施設「保育室びすけっと」を開設し「ワーカーズ・コレクティブびすけっと」による保育事業を開始しました。

 代表の石村早苗さんは、「子ども一人ひとりに目と手と心が行き届く手厚い保育を行い、子どもの意欲を大切にし、あたたかい雰囲気の中、子育てや人生経験豊かな保育者が子どもたちの成長を見守っています。保護者にも寄り添い、親子共に安心して集える場所になってほしいと願っています。」と話します。

 アパートの一室を利用した保育室は、和室が二間とダイニングキッチンで、おうちでゆたったりと過ごしているような、家庭的な保育が行われています。給食に使われる食材は主に生活クラブのたかつデポーから購入し、国産、無添加減農薬の食材を使用。食器も強化磁器製を使用するなど安全性に配慮しています。また、要望に応じて離乳食や冷凍母乳の対応も行っているそうです。

 現在、認定保育園をめざして申請の準備を行っています。「設置基準等は満たしていますが、無認可だと助成金が受けられないので保護者の保育料の負担が大きく、保育園に対する不安も大きいようです。」と石村さん。待機児童の解消という点では、中規模・大規模保育園の増設は必要ですが、一方でお子さんにとっては向き不向きもあり、一人ひとりの子どもに寄り添った保育ができる小規模な保育園の必要性についても語ってくれました。保護者が自分の子どもにあった保育園が選べるよう、その選択肢の1つとなるべく、認定に向けた準備が進行中です。

 切れ目のない子育て支援を行っていきたいとの思いから、地域に開かれた保育園として月1回0歳~2歳の『親子ひろば』を開催しています。周りに頼れる人がいなく、産後に行き場を失っている方が増えている中で、講師の方の専門的な話や参加者同士の体験談など、おしゃべりの場として、交流の場になっているようです。

 現在、保育スタッフ9名(内、保育士5名、看護師1名)で活動ですが、主旨に共感して賛助会員になってくれる方も増えているそうです。 「びすけっと」という名は、微力ながら助っ人になりたいという思いを込めて「微助っ人→びすけっと」と名付けられたそうです。『親子の居場所』『多世代交流の場』となるよう、『地域のたまり場』『地域福祉の拠点』づくりを目指して活動中です。

市民ライター 増田 澄恵