かながわ生き活き市民基金


Category - 市民ライター

市民ライターによる取材(2019年度)

子どもひろば「みらい」『宿題持って遊びにおいでよ。』

鎌倉デポーの2階の集会室で毎週木曜日、子どもひろば「みらい」をオープンしています。隣の深沢小学校からは道路も渡らずにランドセルを背負ったまま、低学年の子どもでも安心して来られる居場所です。代表の戸田美智子さんにお話を伺いました。

「ただいま〜」と帰って来た子どもたち。ここで宿題をやって、おやつを食べて、その後に自由に過ごします。ゲームをしたり、読書したり…2,3人のスタッフが見守りながら一緒に過ごします。参加費は無料で、最初に名前や連絡先等を登録すれば、申し込みは不要です。学童保育のような感じですが、こぢんまりとしていて、自分たちで自由に過ごせます。保護者の帰りが遅くなる時、小学校に入学したばかりで親も子どもも不安な時期、どういう理由でも来たい子は誰でも受け入れてくれる子どもの居場所です。活動は賛助会員とメンバーの会費、バザー収入、文房具や本などの寄付で行っており、2018年にかながわ生き活き市民基金からの10万円の助成金も大事な活動資金になっています。

活動場所は、鎌倉デポー運営委員会と湘南生活クラブに便宜供与を図ってもらい、無償で借りています。2012年の鎌倉デポーのオープン当初から『地域に開かれたデポー』を目指していたのでここに『居場所』を開きたいと、2017年、『地域に貢献、地域で子どもを育てよう』という志に賛同した人たちが集まり、2018年1月、子どもひろば「みらい」がオープンしました。準備期間にボランティアスタッフとして活動した方々が継続してスタッフとなり、徐々にですが子どもの居場所としてのかたちができています。ボランティアは全くの無償ですが、毎週集まって自分たちで運営することで、スタッフにとっても良い『居場所』になっているということです。 デポー運営委員会も子どもひろば「みらい」の活動を応援してくれるので、七夕やクリスマス会、デポーの周年まつりの時など、お互いにたすけあって活動しています。デポーの運営委員やワーカーズのお子さんがここに来ることもあります。最初はお母さんの会議中に来ていた子どもたちも、それ以外の日にもお友達と誘い合って来るようになったそうです。

最初はみんな聞き訳が良くていい子にしている子どもたち。通っているうちに段々と自我が出て、時にはわがままになることも。そんな子どもたちの様子を見て戸田さんは、「この場に馴染んで安心して過ごせているのだな」と思うそうです。一方、閉める間際になると、お家のことをポロッと話したり、寂しい気持ちが出てきたりすることもあるそうです。「子どもも本当にすごく頑張っているのだな、我慢しているのだなと感じます。そういう気持ちに少しでも寄り添えるように、とある時は聞き役になります。そして私たちも楽しみながら子どもたちに勉強を教えたり一緒に遊んだりしています。」と戸田さん。地域の大人たちが、地域の子どもたちの育ちを優しく見守っている、そんな場所です。

2019年度の子どもひろば「みらい」の総会では、子どもひろば「みらい」文庫の提案をしたそうです。メンバーからは「就学前の子どもたちと保護者が集えるような『ママカフェ』や地域の方たちが集まれる『食堂』を開催してはどうか」などたくさんの意見が出たそうですが、まずは本を置いて少しずつ出来る事から始めていくという計画です。たくさんのやりたいことを実現しつつ、継続していくための様々な課題についても常に考えながら主体的に運営されている様子が伺えました。

「一人では決してできなかったことですが、賛同してくれる仲間がいるからこそ、子どもたちを受け入れる事ができます。比較的近くに女子大があるので、将来は学生さんにも手伝ってもらって、年齢が近いお姉さんとして接してもらうなど、たくさんの人がスタッフとして関わることで、多様な可能性を広げたいと思っています。」と戸田さんは穏やかな表情で語ってくれました。

市民ライター 増田 澄恵

  • 助成団体情報:子どもひろば「みらい」(鎌倉市)
  • ◆事業内容
  • ・子どもの居場所事業(毎週木曜日 14:30~18:00)
  • 夏休み中の企画は、保護者同伴であれば未就学児でも参加可
  • ◆連絡先:
  • 鎌倉市常盤165-1 生活クラブ生活協同組合 鎌倉デポー2階
  • TEL&FAX: 0467-91-7300
  • Kodomohiroba.mirai@gmail.com
  •  
  • 財団からの助成(第9期福祉たすけあい基金 2017年度)
  • ◆助成内容:子どもの居場所立ち上げのための講師謝金・広報費・子どもたちの保険費用
  • ◆助成金額:100,000円

コミュニティカフェ6丁目クラブを訪ねて(鎌倉市)

 5月24日(金)少し汗ばむぐらいの快晴です。大船駅からバスで20数分のところにある「コミュニティカフェ6丁目クラブ」に伺いました。バス停に降り立つと、そこはしんと静まり返った緑あふれる住宅街。そこからカフェに向かう道に迷ってしまい、近所の野菜を売っているお店のひとに「6丁目クラブ」を尋ねると、親切に今泉台の地図を見せてくれて教えてもらいました。「あっ。近所の人にも認知されているんだ」と思い進んで行くと、その一角に賑やかな笑い声が聞こえてきました。「こんにちは~」と声を掛けて中に入ると、そこにおしゃれで素敵なカフェが出現しました。

 この場所はスタッフから借りている一軒家で、両隣はスタッフの住宅なので、「騒音は余り気にしなくていいのよ」とのことです。取材に伺った金曜日の6丁目クラブは大賑わいで、予定が盛りだくさんです。1階ではいつもの美味しいランチ&カフェ、そして2階では、一人暮らし高齢者を対象とした「寄り道サロン」の開催です。地域包括の方、社会福祉協議会の方も参加して、楽しそうな笑い声が聞こえています。

 私は,さっそくスタッフの方が作ってくれているランチに舌鼓を打ちながら、そこにいらしていた方々にお話を聞いていくと、どうやら常連さんのようです。「毎日,ここに来て食べていますよ」というお返事。すっかり地域に溶け込んでいるのですね。

 ランチがそろそろ終了となると、4時からは元気いっぱいの子供たちがやってきて「放課後クラブ」の始まりです。「こんにちは!」という子供の声が聞こえてきました。もちろん参加費は無料、玄関で靴を脱ぎ、自分の名前を記入して、思い思いのことを始めます。1階では、ランチのテーブルが机に早変わりして、学校の宿題に取り掛かる子。そろばんをボランティアの先生に教えて頂いている子。将棋や囲碁もあります。2階では、ミニ卓球をやっている子やプラ板で好きなものを作っている子。そして、カフェのすぐそばの大きな公園では、思いっきり駆け回っている子。この子どもたちを4~5人のスタッフで追いかけ、見守っているそうです。時には、近くの鎌倉女子大学の学生さん、学校の先生、登下校の見守りのボランティアさんも寄ってくれて、子どもたちが安心して過ごせる学びや遊びの場となっています。そして、5時になると、軽食のおやつの時間。この日は、町内に一軒あるお肉屋さんの“コロッケ”です。

 「6丁目クラブのママ」と呼ばれている広瀬さんは、「子どもたちがここでの時間を共有しながら大きくなっていく、そんな場所になってほしい」と話してくれました。40~50年前の新興住宅地、今泉台でまちづくり活動をされてきた6丁目クラブのみなさん。生活クラブの班活動や選挙活動を通じて、思いを同じくした仲間が、様々な地域の課題解決に取り組んできました。「出来ることを仲間と共有する楽しさ、それが自分たちの居場所にもなっているんです」うらやましい限りです。

市民ライター 三沢 美恵子

  • 助成団体情報:コミュニティカフェ6丁目クラブ(鎌倉市)
  • ◆事業内容
  • ・ランチと喫茶のカフェ事業、配食事業(月~土)
  • ・「寄り道サロン」毎週金曜日(鎌倉市「予防介護・日常生活総合事業に係る住民主体サービス」にもとづく一人暮らしの高齢者のお食事会)
  • ・子どもの健やかな育ちを応援する「放課後クラブ」毎週金曜日
  • ◆連絡先:
  • 鎌倉市今泉台6-1-9
  • TEL&FAX: 0467-91-7300
  • FACEBOOK: 6丁目クラブ
  •  
  • 財団からの助成(第10期福祉たすけあい基金 2018年度)
  • ◆助成した活動:のびのび楽しい子どもの居場所プロジェクト ~コミュニティカフェ6丁目クラブ~
  • ◆助成内容:スタッフ・ボランティア謝金、交通費、事務局費用、家賃の一部
  • ◆助成金額:397,000円

第11回福祉たすけあい基金 贈呈式&第5回エラベル報告会報告

 

 6月29日、第11期「福祉たすけあい基金」と第5期「エラベル」の贈呈式・報告会が新横浜オルタ館でおこなわれました。第11期の「福祉たすけあい基金」は、活動の立ち上げや活動初期の基盤づくりを、最長3か年にわたって応援するスタート助成。市民からの月100円の寄付を原資として、子ども、高齢者、外国人、障がい者等を支援する活動に助成を行っています。

 今回選ばれた14団体は約半数が助成複数回の団体で、半数が居場所づくりの活動団体という特徴がありました。

助成歴3回目となるのは、ひきこもり当事者グループ「ひき桜」㏌横浜。同じような経験をした人が、お互いに支え合う“ピアサポート学習プログラム“の開発、実践、パッケージ化へ至る過程で、「福祉たすけあい基金」が役立ったと報告があり、今後のプログラムの普及に期待が生まれました。

 NPO法人肺がん患者の会「ワンステップ」は初助成団体です。これから始まる「中学校でのがん教育の全面実施」や患者同士の支え合いへの貢献を熱く語ってくれたのは、自身が患者であり代表の長谷川さん。

 つづいて、事業指定助成プログラム「エラベル」3団体の報告。「エラベル」は助成原資がなく、活動に共感する方からの寄付をクラウドファンディング形式で募集します。一定期間にSNSなどさまざまな広報活動をおこない「ゼロ」から寄付を募るプログラムです。 特定非営利活動法人「川崎市民石けんプラント」、NPO法人ワーカーズコレクティブ協会、「お福わけの会」から力強い活動の報告がありました。

 最後に、助成団体同士の名刺や情報交換など、歓談をしながら活動のヒントを共有する有意義な時間が設けられました。一人ひとりの100円の寄付が、助成団体の活動のおおきな原動力となり、様々な“つながり”への貢献など、基金の意義を実感する会となりました。

市民ライター 真壁 尚子

NPO法人みんなの居場所よこすか「み~なの家」(横須賀市)

~出会いがある、癒しがある、みんなで自在に使える、みんなの居場所~

「み~なの家」は京急久里浜駅から徒歩5,6分の住宅地の中にあります。代表の木下青子さんは長く生活クラブの組合員リーダーとして活動されてきました。よこすか生活館「ゆめかん」での活動経験を通して、「生活クラブの中だけでなく、もっと地域に開かれた誰もが自由自在に使える居場所が欲しい」と思うようになったそうです。そして5年ほど前から同じ思いの仲間と居場所の検討会を開き、2018年10月ついにみんなの居場所「み~なの家」をオープンしました。「み~なの家を始めてから、今まで会えなかったような人との新しい出会いがあり、嬉しく思っています」と木下さんはお話されていました。

 「み~なの家」ではコミュニティカフェの他にも講座を開催したり、「なかよし食堂」の日があったり、貸室、メッセージボックスなどの事業も行っています。定年になった男性がご自分の居場所としてコーヒーを飲みに通ってきたり、お子さん連れの方が持参したお昼ごはんを食べながら休憩していったり、忘年会のためにキッチンやお部屋が使われたりなど、徐々に、地域に認知され始めているようです。

「人との関わり合いが少なくなってきた現代社会にあっても、礼儀を守りながら、近隣の方々との関わりあいを広げていきたい」と木下さん。また「ここに参加だけでなく参画してくれる人を増やしていきたい」と今後の展望を語ってくれました。

「み~なの家」は、まさに誰もが「こんな場所があったらいいな」を実現したような場所でした。まず自在に使える空間があって、皆で塗ったという漆喰の壁や、杉の床、オープンになっているキッチン、全てが訪れる人を温かく迎えてくれます。皆で使う自分の家、地域の安全地帯、「み~なの家」はそのような居場所だと思いました。

市民ライター 種田 泉

  • 助成団体情報:みんなの居場所よこすか(横須賀市)
  • ◆事業内容
  • ・コミュニティカフェ:火-木・金 10:30~15:30
  • ・うたごえサロン(お茶付き):第1月曜日10:30~11:30
  • ・なかよし食堂:1食300円+家族100円
  • ・親子ひろばおしゃべリッチ:8のつく日 100円+実費
  • ・貸室/レンタルボックス
  • ◆連絡先:横須賀市久里浜1-6-8
  • TEL:0468-96-6989
  • Mail:minamina2018@jcom.zaq.ne.jp
  • Facebook:「み~なの家」で検索
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  • 財団からの助成(第11期福祉たすけあい基金 2018年度)
  • ◆助成した活動:コミュニティカフェみ~な
  • ◆助成内容:物品購入費、家賃の一部、まつり講師謝金、まつり交通費、広報費、通信費
  • ◆助成金額:399,124円

ワーカーズ・コレクティブ びすけっと

 待機児童を多数抱える川崎市高津区で、「地域に必要な子育て支援を行いたい」と2017年9月に認可外保育施設「保育室びすけっと」を開設し「ワーカーズ・コレクティブびすけっと」による保育事業を開始しました。

 代表の石村早苗さんは、「子ども一人ひとりに目と手と心が行き届く手厚い保育を行い、子どもの意欲を大切にし、あたたかい雰囲気の中、子育てや人生経験豊かな保育者が子どもたちの成長を見守っています。保護者にも寄り添い、親子共に安心して集える場所になってほしいと願っています。」と話します。

 アパートの一室を利用した保育室は、和室が二間とダイニングキッチンで、おうちでゆたったりと過ごしているような、家庭的な保育が行われています。給食に使われる食材は主に生活クラブのたかつデポーから購入し、国産、無添加減農薬の食材を使用。食器も強化磁器製を使用するなど安全性に配慮しています。また、要望に応じて離乳食や冷凍母乳の対応も行っているそうです。

 現在、認定保育園をめざして申請の準備を行っています。「設置基準等は満たしていますが、無認可だと助成金が受けられないので保護者の保育料の負担が大きく、保育園に対する不安も大きいようです。」と石村さん。待機児童の解消という点では、中規模・大規模保育園の増設は必要ですが、一方でお子さんにとっては向き不向きもあり、一人ひとりの子どもに寄り添った保育ができる小規模な保育園の必要性についても語ってくれました。保護者が自分の子どもにあった保育園が選べるよう、その選択肢の1つとなるべく、認定に向けた準備が進行中です。

 切れ目のない子育て支援を行っていきたいとの思いから、地域に開かれた保育園として月1回0歳~2歳の『親子ひろば』を開催しています。周りに頼れる人がいなく、産後に行き場を失っている方が増えている中で、講師の方の専門的な話や参加者同士の体験談など、おしゃべりの場として、交流の場になっているようです。

 現在、保育スタッフ9名(内、保育士5名、看護師1名)で活動ですが、主旨に共感して賛助会員になってくれる方も増えているそうです。 「びすけっと」という名は、微力ながら助っ人になりたいという思いを込めて「微助っ人→びすけっと」と名付けられたそうです。『親子の居場所』『多世代交流の場』となるよう、『地域のたまり場』『地域福祉の拠点』づくりを目指して活動中です。

市民ライター 増田 澄恵

  • 助成団体情報:ワーカーズ・コレクティブびすけっと(川崎市高津区)
  • ◆事業内容
  • ・月極め保育
  • ・一時預かり保育
  • ・ひろば事業  親子サロン・親子ひろば
  • ◆連絡先:
  • 川崎市高津区溝口3-22-43
  • TEL:044-712-3006
  • web: https://wcobiscuit.wixsite.com/wcobiscuit
  • blog: https://ameblo.jp/wco-biscuit/entry-12366140383.html
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  • 財団からの助成(第11期福祉たすけあい基金 2018年度)
  • ◆助成した活動
  • ◆助成内容:器具・備品費
  • ◆助成金額:300,000円