2026年1月1日
あらためて 市民自治で 希望のまちをめざす年に
(公財)かながわ生き活き市民基金 理事長
荻 原 妙 子
超少子高齢社会の影響、格差貧困がますます顕著になるなかで、かつては家族・友人・仲間や地域で支えられていたケア(直接的なケアのほかにはげましや寄り添い)が薄くなっています。
高齢者・若者・子ども・障がい児者・女性などいわゆる弱者になりやすい人々が社会的に孤立しやすい状況があり、市民基金への助成申請には、さまざまな居場所など地域で必要とされるものが見えています。
「社会的処方」という考え方・取り組みがあります。医療だけでは行き届かない体の不調、不眠・鬱・痛み・孤独・引きこもり、また日常の困りごとを、地域の人々とのつながりなどの非医療的行為で解決していく処方です。弱者は固定的ではありません。たすける人とたすけられる人は瞬時に交代し、お互い様のたすけあう関係は共助の基盤といえます。
社会的処方は「ソーシャルワーク」といいかえることもできます。特別の資格や専門職だけではなく、みんなが困りごとをかかえる人を気にかける、声を掛け合うことが自然にできる地域・社会は、制度や市場サービスにのみ依存しない、ケアに満ちた社会、市民自治が進む社会です。
市民基金に申請する市民活動には、専門性に依拠した市民事業モデルもありますが、むしろ、生活技術を武器に、横につながり合い、寄り添い、励まし合い、互いが互いをケアしていく活動、地域の「社会的処方」に近く、専門性の壁を越え、多様な人々が気にかけ合う草の根の「ソーシャルワーク」です。市民基金は、地域のソーシャルワークの拡大に意識を持ちながら、寄付の造成、助成活動に取り組みます。
また、今年は新たな助成プログラムにチャレンジします。遺贈生前贈与寄付の窓口に寄せられた2つの寄付をもとに、WCA&SUZUKI助成を作ります。この助成は女性を含む社会的弱者のアドボカシー活動への助成となる予定です。
社会にたくさんの不安や不満が広がっていますが、目の前の課題をなんとかしたいという市民活動の拡がりも実感しています。かながわ生き活き市民基金は、助成により、市民活動と市民寄付をつなぎ、希望のまちをめざします。
本年もかながわ生き活き市民基金をどうぞよろしくお願いいたします。
このホームページに記載の記事 ・ 写真・イラストなどの無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2017. かながわ生き活き市民基金 All rights reserved.