2018年7月30日
報告
生き活き市民基金
7月27日(金)午後、ひょうごコミュニティ財団の実吉 威(じつよし たけし)さん(代表理事)を招いて、遺贈寄付について学習会を行いました。場所はオルタナティブ生活館(新横浜)、参加者は13名でした。
かながわ生き活き市民基金では昨年から遺贈寄付の研究を始め、今年の6月から検討会を立ち上げています。検討会参加団体は、認定NPO法人であるWE21ジャパン・地球の木や生活クラブ生協。福祉クラブも今後参加の予定です。
ひょうごコミュニティ財団は2013年6月の一般財団設立(公益認定同7月)、設立5年と生き活き市民基金とほぼ同じ頃の設立です。
ひょうごコミュニティ財団の寄付受入金額は5年間で約5800万円、一般寄付が3700万円、共感寄付が2100万円です。寄付プログラムは、個人・法人寄付を原資としたいわゆる「冠(かんむり)助成プログラム」と「事業指定プログラム「共感寄付」の二つを行っています。冠助成として、兵庫県の東播磨地域に住んでいる個人の寄付で2年前に立ち上げた「子ども・若者」対象の活動支援基金である『輝け加古川子ども基金』では2017年度16団体に総額358万円を助成しました。「共感寄付」はいわゆる事業指定プログラムで、6年間(前史含む)で64事業への助成を行っています。
ひょうごコミュニティ財団の、遺贈寄付の検討開始は2年前の2016年6月から。遺贈の相談が先にあって、それに対応する中から、財団として検討を始めたということです。遺贈は「人生最後の自己実現」であり、寄付者の思いに寄り添い・活かすことで、財団の役割は「仲介役」に尽きると云います。
これまでの相談件数は4年間で10件、現在動いている案件が4件で、今後対応すべき案件が増えると推進態勢を整え、専任スタッフの配置が必要となるだろうということです。
マスコミに大きく報道された故有薗博子さんの遺贈(☛神戸新聞記事参照)は市民活動センター神戸の活動を通じて有薗さんと親しい関係にあったため、遺贈が実現したということです。
実吉さんからは「官優位の寄付優遇税制が社会を席巻しているなかで、市民財団(コミュニティ財団)が遺贈寄付のしくみづくりにチャレンジする意味は大きい。共に頑張りましょう。」というエールをいただきました。
かながわ生き活き市民基金では11月をメドに検討会報告をまとめ、2019年度に遺贈・生前寄付のしくみをスタートできるよう、議論をすすめていきます。
文責:かながわ生き活き市民基金専務理事 大石高久