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「生活クラブ・ソーシャルインクルーシブ助成」助成団体訪問取材①:たかつフードバンクチーム(川崎市)

 生活クラブ生協たかつデポー(川崎市高津区)の集会室に次々と運び込まれる段ボール箱。「たかつフードバンクチーム」の活動が始まったのは2021年の4月。チームのリーダーであり、かわさき生活クラブ生協たかつデポーの共済たすけあい委員長の浅田美鈴さんが、フードバンク学習会で子どもの貧困の現状について知ったことがきっかけだったそうです。「身近にいる食に困っている人たちに何かできることをしたい」と委員会の仲間に思いを語りかけると、皆もすぐさま賛同し、委員の声かけであっという間に20名程の協力者が集まりました。

 折しも、同じ地域で活動する川崎医療生協でも「フードパントリー(食品配布活動)を開催したい」との声が上がっていたそうです。かわさき生活クラブ理事長の佐野めぐみさん(当時)が2つの組織をつなぎ、生協間連携で食のたすけあいを進めようと「たかつフードバンクチーム」が生まれました。現在、毎月1回第4土曜日の午後にデポー前でフードパントリーを開催し、必要な人たちに食品を配布しています。

活動を始めた当時はまだ地域に情報が行きわたらず、50セット用意した食品セットが配り切れない状況だったそうですが、自治会回覧板による広報、社協からの紹介や民生委員の口コミも手伝って、回を重ねるごとに受け取り希望者が増え、今では毎回80セットを配布するまでに広がっています。開催に向けては、支援に必要な食品を「フードバンクかながわ」から調達し、たかつデポー集会室で一人分ずつセットするという流れで行っています。食品の発注や運搬は川崎医療生協が担い、両生協の役割分担や連携もスムーズです。この日のセット作業にはかわさき生活クラブ、川崎医療生協溝の口支部の組合員・職員総勢9人が集まり、4日後の食品配布に向けて準備をしていました。

チームではフードパントリーの開催とともに、もう一つの食のたすけあい活動としてフードドライブ(食品提供活動)にも取り組んでいます。たかつデポーに常時ボックスを設置し、回収した食品をフードバンクかながわに届け、食の分かち合いにつなげています。

活動が始まって1年が経過し、コロナ禍で増え続ける受け取り希望者に対し、今後どうやって活動を継続するかという新たな悩みにも直面しています。そのような中で寄付品を持ち寄ってくれる方、デポーでお米を購入してフードドライブの箱に入れてくれる組合員や、この活動に共感し問い合わせの電話に対応してくれるデポーワーカーズ、おおぜいの市民の力が後押ししてくれることがこの活動の支えになっています。「私たちだけではできる活動にも限界があります。今後も応援してくれる人たちや団体と連携し、地域ぐるみでみんなが豊かに暮らせる地域をめざして活動をしていきたいと思っています」と浅田さん。他者への思いやり、一人ひとりの持っている少しずつの力がたかつのまちを元気にしています。