五十嵐理事の生き活きブログ

かながわ生き活き市民基金の理事で、生活クラブ生協理事長の五十嵐です。
今日は、生活クラブ生協の活動とかながわ生き活き市民基金へ期待していることを書きたいと思います。

―3.11を教訓とし、市民参加型で地域社会を豊かにしていきましょう―
2011年3月11日に発生した「東日本大震災」と「福島第一原発事故」は、私たちに多くの本質的な課題を突き付けました。戦後の日本社会を支えた経済至上主義や、経済成長、中央集権による統治、資源の枯渇、環境破壊、人口増大などによる地球の有限性、技術革新によって克服できると突っ走った結果が原発事故です。

3.11以降生活クラブでは、いくつかの取り組みを開始しました。
まず始めに行ったことは、全国の組合員によるカンパ活動です。提携生産者や地域のワーカーズなどの協力も得て約一年間で約4億円のカンパが集まりました。被災した生産者への寄付、被災地域に継続的な支援をしていくための原資になりました。
また、組合員が選んで消費していく仕組みとして、放射能検査と情報公開。生活クラブ独自の放射能基準の策定と「放射能汚染に立ち向かう生産者を支援する基金」の取り組みも始めました。
そして『脱原発社会』を掲げ、エネルギーを選択できる社会に向けて、風車建設や太陽光発電による自然エネルギーを推進する取り組み。『神奈川県再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例』を提案し、4月1日より施行されました。
子どもたちの甲状腺検査の活動や福島の子どもたちのリフレッシュツアー。今年で2回目となる復興支援まつりなど、改めて3.11を教訓に地域社会づくりに向けて組合員に提案し、問題の本質を解決するための取り組みを行っています。

被災地域での活動を通して学んだこと
 被災地域で新たに活動を始めた団体と交流を深めると、気づかされることがたくさんあります。どのような立場でも認め合い、一人ひとりができることを出し合い物事に取り組んでいることが、孤立させず地域の活性化や“新しい地域づくり”につながっていると実感します。

かながわ生き活き市民基金への期待
神奈川で新たに創出した市民発の「かながわ生き活き市民基金は」、市民の寄付文化を高めるだけではなく、神奈川の地域課題を発掘し、見える化し、参加型での問題解決のプロセスを積み上げ、地域をより強固にしていくことが出来る“しくみ”だと考えます。
まずは、日常的に見えづらい課題や課題解決に向けて取り組んでいる団体があることを共有。新たに芽生えようとしている団体への伴奏型支援。地域から社会をつくり変えていくために、おおぜいの「力」の「結集」によって、新しい未来社会を切り拓いていきましょう。

第2回東日本復興支援まつり
~『出会う』『つながる』『伝える』『風化させない』~
●日時、場所:11月29日(土)10時半~14時半 山下公園
お待ちしています。