新年のご挨拶(理事長 荻原妙子)



新年あけましておめでとうございます。
 

 2013年に生活クラブが設立した公益財団法人かながわ生き活き市民基金は昨年、10年を振り返り次の展望を拓くプロジェクトを設けました。プロジェクト参加の方々からたくさんの言葉を頂き、「暮らしの自治を他者に委ねない」と思う市民が「身銭を切っても支えるよ」という感覚で成り立つ市民基金の大切さを改めて確認しています。

 かながわ生き活き市民基金の基盤となっている「福祉たすけあい基金」には10年間意志ある生活クラブ組合員11,000人余が寄付者となり毎月100円の寄付に参加されています。市民基金からは活動レポートや公益法人の感謝の表現でもある領収書をお送りするなど基金と直接的に結ばれたな関係がつくられてきました。この寄付は個々に応援したい活動への寄付とは異なり、「市民基金の公益性への信頼」による寄付と高く評価して頂く識者もあります。

 2020年から続いたコロナ禍では、多くのコロナ助成寄付をいただき、いち早く子ども食堂・学習支援などで子どもたちを応援する団体への助成ができました。10年の活動で公益法人への信頼が広がり、2つの協同組合(生活協同組合ユーコープ、横浜農業協同組合(敬称略))からご寄付を頂き、オーダーメイド助成を拡げることもできました。市民基金の10年はこの福祉たすけあい基金という安定した基盤による事業継続によるところが大きいと思っております。

  今、かながわ生き活き市民基金を支える「福祉たすけあい基金」がより多くの参加をめざす「仮称生活クラブまちづくり基金」へと形を変える議論が進んでいます。地域には多くの市民が知恵、時間、労力、そしてお金を出し合い、様々な生きづらさに、手を差し伸べ合う機会や活動を作り出しており、市民基金の助成への期待・要望も増えています。市民基金は、地域のまちづくり活動との結びつきを強め、さらに活動の後押しとなる寄付への参加を拡げる願いから、新たに生活クラブやワーカーズ・コレクティブの仲間と共に「暮らしの自治を他者に委ねない」活動をめざす「仮称生活クラブまちづくり基金」に参加し、市民が自治する社会への夢を拡げていきたいと考えています。「仮称生活クラブまちづくり基金」への転換・参加は3月に開催する2023年度臨時評議員会で提案し決定して頂きます。

 2024年変化の年となります。市民基金の次のステージに向けて、皆様のご支援ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。